INTRODUCTION
アーサー・コナン作者・ドイルとシャーロック・ホー物語の主人公ムズの“最後の事件”
本来交わることのないはずの2人が、小説と現実の狭間で攻防を繰り広げる
ミュージカル『最後の事件』は、アーサー・コナン・ドイルが1893年に発表した短編集『シャーロック・ホームズの回想』の「最後の事件」をモチーフに創作された2人芝居で、2021年2月に韓国のドリームアートセンター2館にて初上演されました。そして、日本では2023年に初開催された韓国ミュージカルの紹介イベント『K-Musical Roadshow in TOKYO』(司会:加藤和樹)にてお披露目されました。

本作は、世界一有名な探偵のひとり「シャーロック・ホームズ」を生み出した作家アーサー・コナン・ドイルの知られざる心の内面と苦悩、そして彼にまつわる隠れた実話をもとに、ミュージカルとして新たに創作された作品です。世界的な名探偵を生み出した彼が、なぜ自身のキャラクターと対立することになったのか。成功の裏にあった夢と葛藤の物語が、舞台上で明らかになります。

脚本・作詞・演出は、『SINGLES』(08)で第2回ミュージカルアワード最優秀賞及び作詞/脚本賞を同時受賞に続き、『READY TO FLY』(19)で第3回韓国ミュージカルアワード・ニューウェーブ賞を受賞、そして脚本・作詞・演出を担当した『CAFFEINE』と『RUN TO YOU』(原題:「StreetLife」)を韓国で初演後に日本進出も果たし、その他にも『MUSIC BOX』、『地球滅亡30日前』など様々な作品を幅広く演出してきたソン・ジェジュンにより上演いたします。

シンプルな2人芝居だからこそ、俳優たちの持つ魅力のすべてが鮮烈に浮かび上がり、キャストの組み合わせも変わるため、物語に無限の表情を与えて何度観ても楽しめる作品です。アーサー・コナン・ドイル役、シャーロック・ホームズ役は、それぞれ3名の俳優が演じます。個性豊かな俳優陣が集結し夢の共演が実現します。さまざまな個性を持つ俳優たちの競演は、唯一無二の緊張感と、濃密な空間を創り出します。お気に入りのペアを見出すことはもちろん、全ての組み合わせが織りなすそれぞれの物語をご堪能いただくなど、様々な角度から作品をお楽しみいただけます。

小説の世界と現実が交錯する、2人だけの濃密なミュージカルにぜひご期待ください。
STORY
小説と現実が入り混じる中、果たして二人の結末は――
患者が訪れない病院の医師であり、読者に見放された作家、アーサー・コナン・ドイルは人生を変えるため探偵小説を書き始める。その小説の主人公の名はシャーロック・ホームズ。ホームズは完璧なプロファイリング能力を備え、探偵として必要な全てを兼ね備えた最高の探偵である。

作家と小説の中の登場人物でありながら、ドイルとホームズは最高のパートナーとなり、探偵短編小説を完成させていく。

小説内の様々な事件を華麗に解決していくホームズに、人々は熱狂していった。ドイルはホームズが主人公の探偵短編小説で成功している中、長年夢に見てきた歴史長編小説を書きたいと願うが、出版社からは「ホームズが登場しない小説は必要ない」という拒絶ばかりを受ける。

ドイルは自身の夢を叶えるため、ホームズとの運命を変える重大な決断を下す。
小説と現実が入り混じる中、果たして二人の結末はどうなるのか――